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今日はどんな本をいただきましょうか?

【新型コロナとワクチンのひみつ】近藤誠

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近藤先生はメディアではお見かけしたことはありませんが、がんに関するものを中心に著作が多く出版されていますね。なので私もいつか読んでみたいと思っていた人です。

最近はやはりコロナ関係の本を多く出版されています。医療の”あやうさ”を以前から警告されていたので、この状況でますます危機感を覚えたのではないでしょうか(こういう考えをお持ちの方は、メディアには滅多に出演されませんね)。

本書ではワクチンのことはもちろん、改めてコロナの症状とはどんなものか、また近藤先生の個人的な感染に対する思いも取り上げたいと思います。

 「感染対策として正確な知識を得ることは、ワクチン注射のような副作用がありません」「本書が(略)『心理的なワクチン』になることを願う」

近藤先生は最後にこうおっしゃっています。私はいつも思っていますが、本の読み過ぎは体に毒になることはありません。食べ過ぎたり飲みすぎたり、ワクチンだったりは何かが心配になりますが。

近藤先生の文章は、診察室でお話を聞くような親しみのあるものに感じられました。

コロナのこと

まず症状から。コロナは”いつか、普通の風邪と同じになる”と気の早い論者は言っていますが、それだけ風邪と似ています。というか風邪を起こすウイルスと同じ仲間です。なのでコロナと診断するのが難しい。PCR検査の結果が毎日報道されますが、あれもどこまで正確か、ちょっとマユツバモノなところがあります。

無症状ですんでいる人が多いんですが近藤先生はその理由を①病原性が弱い。重症化する人は「基礎疾患」などの「危険因子」を持っている(基礎疾患については後ほどワクチンのところで触れます)②病原性は強いが、それに対する部分的な免疫を持っている人が多い。

感染というのはウイルスの”とげ”のようなスパイクタンパクが人間の細胞の受容体に結合することですが、じゃ人体のどの部位や臓器の細胞に結合するのか?これってあんまり考えたことがなかったです。「それによって、ウイルスの侵入経路や、感染症状の出方が変わってくる」。

飛沫感染とか空気感染といわれるので、まず鼻・咽頭・口腔など(上気道)の粘膜。

肺の細胞。新型コロナで重篤な肺炎が生じやすい原因のひとつ。ちなみにインフルエンザウイルスは受容体を持っていない。肺炎になるのは、弱った肺に別の菌が侵入することで起こると先生。

小腸(免疫システムのかなめの臓器です)、心臓、肝臓、腎臓、脳、膵臓などの細胞表面にも。……って生命をつかさどる内臓ほとんどじゃないですか!コロナの怖いところはここなんです。これはコロナワクチンにも関係ありそうです。後ほど。

病院へ行って症状を訴えても、あなたはコロナですの判定は「患者さん自身の「感覚」は問題にしない」そうです。自覚症状が強くても、

  • 酸素を吸入する必要がなければ「軽症」と判断されます。
  • 入院させて酸素吸入をしたほうがいいと判断されれば「中等症」
  • 集中治療室(ICU)での治療、人工呼吸器が必要なケース「重症」

ただウイルスが直接肺にとりついて「いきなり肺炎」になることもあり、予兆なく肺炎が見つかればコロナと判断されるそうです。

重症化因子といわれる基礎疾患の中で「生活習慣病」はどうなのか?先生によれば、まずそれは「治療する必要のない検査病」だといいます。

健康診断によって数値が”異常”を示しているから治療が必要だ、と言ってるだけで医者が患者を増やしている、とします(以前から近藤先生が言い続けてきたことです)。

むしろ問題なのは「それらに使われるクスリが重症化因子である」とし、アメリカ人女性の例を挙げています(この人、何種類ものクスリを飲んでいます!クスリ大国日本も当てはまる人が多そうです)。

先生は100年前のパンデミックスペイン風邪」から教訓を得ようとします。

これも実は死亡者か増えたのは「アスピリン」のためだったとする研究結果が出ています。でも感染症の専門家たちは「猛威をふるった原因をなんとかしてウイルス(の毒性の強さ)に結びつけようとしている」。

「学問として学者として、バランスを失して」いる、と強い文調です。

「人がある病原体で死亡する」要因は、体力や栄養状態、環境の良し悪し、治療法の存否や適否などさまざまあるのになぜウイルスにこだわるのか?

近藤先生はウイルス学者がさまざまな可能性を検討したがらないのをこう考えています。

ウイルス以外が原因だとすると、自分たちの研究の意味が失われる、研究費が下りなくなる、ワクチン開発の意欲をそぐ、など俗っぽい動機である

これは医療が「ビジネス」と化してしまった現場を何度も見ての感慨でしょう。

私も患者として何度も病院には行っていますが、”ひどい医者”に残念ながら会ったことはあります。なので近藤先生の意見に耳を傾けます。

ワクチンのこと

スペイン風邪」もそうですが、新型コロナは研究がまだまだ進んでいないので、インフルエンザを例に挙げこれを検討しています。

インフルエンザは”型”が変わるので毎年打たなくてはならない、と聞きます。しかし先生曰く「接種の必要性は、毎年のように数千万本を製造しないと「首」がまわらない医薬品業界のほうにあって、人びとの側にはない、というべき」。

私のまわりにも結構打たない人がいます。意見はいろいろですが、私も打ったり打たなかったり。施設によってなぜか値段が違うじゃないですか。あまり高いところはいやなので、そういうところしか残ってなかったら、その年は打ちません(お金で決めるのも俗っぽいですが😓)。でも記憶では私は1度も罹ったことはありません。

現在、人類が1度も経験したことのないワクチンが実用化されています。

不安なのはやはり副作用です。クスリも同じなのですが、結局”異物”を体内に入れるのです(先生はクスリについては全否定されていません。必要なものもあります。ただ”漬け”がだめなのです)。

「副作用」をめぐる製薬会社や政府の情報提供は「政治的経済的な思惑がある」。今の政府とか信頼していない人にとって、これは凄く引っかかる。

接種後の急死との因果関係は、検死などをしても「証明できない」。証拠がないんです。製薬会社はそれがわかっているので「安全だ」とします。

近藤先生は因果関係が「存在することを確認」するのではなく「因果関係がない」ことを証明する必要があるといいます。「ある」ことを探そうにも無理なので「ない」ことを立証した方がいい。

遺伝子ワクチンの問題点として「自己免疫疾患」と「アジュバンド」があります。

アジュバンドは免疫の効果を強める""添加物”です。

そもそもワクチンの遺伝子が、どの臓器・組織に入り、ウィルスのタンパク質をつくるのかが分かっていません。ウイルスの受容体がとりつく臓器を先ほど挙げましたが、あれを思い出すと……。

そして”本物”のウイルスに感染する前に、細胞免疫が働き出します(タンパク質をつくらされている細胞が”印”を細胞免疫に出すからです)。印を受けて細胞免疫は「正常」な細胞を殺してしまいます……。これが「自己免疫疾患」につながるようです。

アジュバンド」もサイトカインストームを起こす原因だとされています。

どこにとりつくか分からないウイルスの残骸……。

 

オリンピックと前後して、東京を中心に感染者が急増しています。

政府は緊急事態宣言を発出しましたが、”コロナ疲れ”でしょうか、果たしてどれくらいの人が危機感を持っているでしょう?

先生は「公的対策は、国民性や世論などさまざまな(非科学的・非医学的な)要因によって、どうとでも動く(変化する)」といいます。対策の”あいまいさ、迷走さ”も感じられます。

近藤先生は医者としての私感でこうおっしゃる。
「むしろ、早くコロナに感染して、自然の免疫を獲得したいなぁ」と願っています。(略)重症化してお陀仏になるならば、それも高齢者としての運命でしょう。甘受するつもりです。ー

一般の人々には公的対策よりも「各個人が実行できる対策を」。でも私はそれこそ、個人の感覚でいくらでも変化・解釈が出てくると思います。バラバラになりそうです……。だからみんな、なにか指針になるようなものを求めたいんじゃないかと。

よく「これで免疫力がアップする」という方法や商品を見かけますが「例外なく、免疫力を引き下げるか、何の影響も与えない」。人為的に下げることはできても、上げる方法は知られていないそうです。

それよりも「抵抗力」をつけると考えた方がいい(免疫が上がりすぎると、自己免疫疾患になってしまいます)。

これにはやっぱり、食事や運動、日光浴、ストレスフリーな生活を心がけるという、”健康生活の王道”を実践するのがいいそうです。王道はどんな病気にも効くってことですね。