【年収200万円からの貯金生活宣言】横山光昭
貯金は、単にお金を貯める行為じゃない!ことが、この本を読んでわかりました。
なんか、ミニマリズムにつながるものがあります。
お金を大切に思うことが、時間を大切に思うのとリンクするんですね。つまり、お金の節約が時間の節約にもつながります。
お金の使い方を考えることが、自然とモノを減らすことにもつながります。
著者の横山さんはもう一つ、「自分をコントロールできる」と言っています。
お金でコントロールするって、どういうこと?
「お金でコントロール」だと、ちょっと変なイメージがするんですが、要は感情のコントロールと生活の行動様式を変えることができる。
意識が薄れやすい、クレカの借金
本書を読んでハッとさせられたのが、クレジットカードの存在。
そう、これ支払いが完了しない限り、借金なんですよね😲買った物も、自分は単なる「使用者」であって、「所有者」ではない。クレカを初めて持った時は、真面目に約款とか読んで”そうかー”とか思ったのに、いつの間にか忘れてる。
手持ち金額を気にせず多くの買い物をさせる恐ろしい力を、クレジットカードは持っているのです。
ポイントが付くからつい……とか考えてしまいますが、
使わないことによるおトクさのほうが総合的に見て必ずや上回ります。
確かに、支払う方がポイントより多いですからね。
私が「行動様式」を変えようと思ったものの一つです。とはいえ、すぐにはクレカを手放せない……。
横山さんは収入から支出(これにはクレカの支払いは含めない)を引いた金額内で、クレカの支払いが30%以内なら、取りあえずは問題なしとしています。
貯金は意外と感情をコントロールできる
貯金のために、例えばこの出費は押さえようと行動する。
それが、数字(お金)で自分をコントロールすることの始まりなのです。自分の数字を素直に受け入れ、ストレスもなく行動に反映させられるようになれば、しめたものです。
真面目な頑張り屋さんは始めに、よーし!どんどん節約するぞ!と意気込んでしまいがちですが(私は頑張り屋ではないんですが、意気込んでしまうタイプです😓)、それでは失敗すると横山さんは警告します。
なんでもかんでも節約しろ!とは言いません。バランス感覚が大事です。
支出は何を優先させるのか?
それには自分を見つめ直すことが必要です。「自分のお金の歴史をふりかえってみましょう」。
浮かび上がってくるのは、貯めたお金で何をしたいのか?です。
夢とか目標ですね。これが分かると強い!そのために、じゃ、この出費を抑えてみるかとか、もっと強く言えば思い切ってカットしてしまう、になると思います。
これが感情のコントロールなんです。イラっとしたから、ヤケ食いしてやる(私がそうでした😂)とか、あとさき考えず、欲しくなったから買っちゃえ!とかがなくなります。
実は横山さんは、目標に車を買うとか旅行するとか挙げていますが、私はそれだと今までとあまり変わらないんじゃないかと感じます。
もちろん人それぞれでいいと思いますが、目標は、もっと大きくてもいいと思うんです。その方が長続きする気がします。
人のための貯金。自分だけだと、限界がすぐ来ると思うんですが、家族のためとか、もっと広くても、もちろんいい。全額じゃなくても、その方が気分がいいと感じます。
”収入”を増やすゴールデンルールがある
今までは貯金をしたければ仕事を増やすしかない、という傾向がありましたが、日々の大切な時間を削ってまで、貯金をするというのはもう古いんですね。
著者は「お金を貯めるステップ」として以下を挙げています(一部)。
- 自分の性格とお金グセを知る
- 今の固定支出を疑ってみる
- 貯金目標とお金以外の楽しめる行動目標を持つ
- 今、お金を貯められる環境なのか判断する
- とにかく繰り返す!
繰り返す、のは大事で一発では結果は出ません。ネットの影響なのか、今はすぐ結果(答え)を知りたがる傾向がありますね。結果をすぐ知りたければ、まずは何百円の成果を確認できれば良しとする、あるいは、今までは赤字だったけど、とりあえずはじめは±0で良しとするとか、ゆるい結果確認でいいと思います。
著者は独自の「90日貯金プログラム」を考案していますが、それこそ私は90日にこだわらず30日でもいいと思います。
いろいろと挙げていますが、横山さんは意気込み過ぎに関連して、始めから「すべてに取り組むのではなく、本当に自分にできるのか考えてみてください」といいます。続けられるための考え方です。
その中でも最大のポイントが、固定支出を疑う、です。
これは誰でもすぐできる、収入を増やせる行動です。”これは必要だから手は付けられない”と思い込んでいた聖域に手を付けます(聖域はオーバーか😁)。
固定には、「毎月支払額がきっちり決まっている『固定支出』と、月に応じて支払額が変わる『流動支出』」があり、これは人によって違い(考え方も)があります。
固定支出はカットしないかぎり、あなたから永遠にお金を搾取しつづけるものだともいえます。
ただカットするにも一つ考え方があります。それは、消費・浪費・投資です。
- 消費:生活するのに必要なもの。食費、住居費、光熱費、被服費、交通費など。
- 浪費:ひたすら楽しむためなどの、無意味な使い方。生産性のない使い方。
- 投資:生活に不可欠なものではないが、将来の自分にとって有効につながる生産性の高い使い方。
例えば食費は生きていくのに必要な「流動支出」にあたりますが、あるものは”贅沢なランチ”や、単なる”飲み会”かもしれません。でも、飲み会でも、将来の目標の人脈づくりに必要かもしれません。
そう、ここで重要なのが、見つめなおす行為なのです。人によっては浪費かもしれないし、投資かもしれない。ただカットすればいい、でもないんですね。
見直しで大切なことは「必要以上にかたよった『消費』の一部」と「浪費」を減らし「投資」に回すことです。
投資に大きく注目する。
バランスよく消費し、自分への投資はむしろ積極的にしてほしいと思っています。そうすることによって、実生活に変化が生まれ、人生が少しづつ豊かになっていくのです。
横山さんは投資の種類に、たとえば資産運用だけじゃなく「何かを学ぶ、本を読む」ことも含めています。
本を読む!横山さんは本を出版されているから、こう書くのかなーと穿ってしまいますが、私としては励まされます。とはいえ、本もいろいろあるので”浪費”になっては意味ありませんが😅。
ここまでで気付かれたとは思いますが、なにかにお金を出すとき”これは消費にあたるのか、投資なのか、それとも浪費になるのか”を常に考えると、自然と節約につながります。
横山さんは「お金を貯めるには何より気持ちが大切」と言っています。
はじめは”また、精神論か……”と思ってしましましたが、読み進めていくうちに、「家計プランナー」としての実績に裏付けられた、取り組みやすい理論なのが分かります。