【生きる力を身につける 14歳からの読解力教室】犬塚美輪
だいたい、本を読む、と言っても「読み方」が分からなければ、よりよく吸収できませんよね。
アホな私は最近、それに気づき😲「読解力」についての本を読み始めました。
ご紹介する本は、図やイラストを交え、先生と生徒の会話形式で書かれていて読みやすいです。
初めて接する知識については、読みやすいが一番!読む順番を間違えると、せっかくこの知識を蓄えよう!と思っても、消化しきれず、食わず嫌いになりかねませんね。
よくやってたんですよ。最近も哲学書を読もうとして、いきなりローマ哲学本編を読んじゃって、注釈いっぱい付いてるやつで、そこ読んだだけで挫折しました……😥
なので読む順番は大事です!
【14歳からの読解力教室】は”読む”とはどういう仕組みかから、結局読解力とは何か、まで総合的に書かれています。
記憶についても書かれていて、これが一番重要だと思うのです。せっかく読んでも忘れちゃう。速読術の本とかもたくさん出てるけど、速く読んでも忘れちゃ意味ない。
中学生にも分かるように、本書に書かれている読書の仕方は、いかに理解し記憶するか、についてだと思います。
記憶はつながりが大事、と言います。
昔は”タンスの引き出しから、必要な知識をそれぞれ取り出す”ようなイメージでしたが、実際は、個々の知識はネットワークのようにつながっているものなのです。
そのつながりをたどって引き出される。
マクロ命題(命題は文章の意味をなす最小単位、マクロ命題は要約)が記憶に残りやすいのは、他の情報とつながりやすい、一般的な内容だからです。
要約(まとめ)を考えることの意味は、ここにもあったんですね。
しかも要約は、本を読み込んでいないと書けない。文章の構造を理解してないとできない。
方略(ほうりゃく)という言葉が出てきますが、意図的に考える読み方のことで、いくつかのやり方があるんですが、構造注目は、段落や接続詞などに注目して、前後の文との関係や全体から見てどのような位置づけになるか、考えながら読む方法です。「まとまり」や「つながり」を意識しながら読むんです。
他の読書術にも書かれていますが、今回改めてよく分かりました。何をといえば、これ、かなり高度な読み方です!
”意図的”を太字にしましたが、字面だけ追ってる読書だと、記憶なんてできない、と言っているのです。少なくとも慣れるまでは、意識的にこの読み方をやるべきですね。
実は私もこの読み方は、ほとんどやってなかった!忘れるわけだ……。
他の読書術本といえば、最近は「アウトプット」が大事、とよく言われます。知識を定着させるのに有効だと。インプット(実際の読書)よりアウトプットのほうが重要、とまで言っている本もあります。
もちろん本書もそうなのですが、記憶の定着だけでなく、自分の理解度のチェックや偏り、また疑問に思ったことの解決にも役立ちます。
他の人と(本書は友達と言っています)本について語ると、疑問の解決ができるようです。
でも大人になると、読書好きな人が周りにいる確率も減ってくるし、読書会とかもコロナの時期だから、やってないこともあるし…。
そこで、「自分で自分に説明」しながら読む、という方法でも効果があります!
この時に働かせたいのがメタ認知。メタ(一段上、俯瞰して)認知(知的な活動)、つまり活動をコントロールすること。「本当に分かっている」か確認できることに関わる能力を発揮するのです。
でもメタ認知、これが”甘い”んです。自分には甘くなる、ということでしょうか……。
よく陥るのが「わかったつもり」。
しかも基本、読書とは、メタと認知とひとりでこなさなくてはならない。
その意味でもアウトプットは大事なんですね。
もう1つ大事な方略は「批判的思考」で読む、です。
特に初めての知識は、土台がない分”フムフム、なるほど”となりやすいです。
それっぽく書かれていれば、たやすく分かったつもりになりやすい。書き手の意図が正確には分からない。
批判的思考とは「ある基準や根拠、知識に基づいて判断すること」。土台がないと、これが出来ません。
本をたくさん読む理由がここにあるんです。
そしてネットの時代だからこそ、批判的読解をする。正しいかどうか、自分で考える。”それっぽく”書かれてる記事もたくさんありますから……。
読解力についての、初めての本にいいんではないでしょうか😃